エクセルの関数とは、特定の計算や処理を自動で行うための仕組みです。数値の合計を出したり、条件に応じて結果を変えたり、データを探し出すことができます。例えば、関数を使うと、長い計算式を手で入力しなくても、簡単に正しい結果を得ることができます。関数を入力することで、エクセルがその指示に従って処理を行い、結果を表示します。
簡単に言えば、「決まった処理を自動的に行ってくれる計算ツール」です。
エクセルの関数は多岐にわたりますが、ここでは主要なカテゴリごとに、よく使う代表的な関数を例とともに紹介します。エクセルはデータ管理や分析に便利なツールで、関数を覚えると作業効率が格段に上がります。ぜひ参考にして、日常業務やデータ管理に活用してください!
1. 算術・数学系の関数
これらの関数は数値を計算するために使用されます。
- SUM関数:セルの範囲内の数値を合計します。
例:=SUM(A1:A5)
→ A1からA5までの数値を合計します。 - AVERAGE関数:セル範囲の平均値を計算します。
例:=AVERAGE(B1:B10)
→ B1からB10までの平均を計算します。 - ROUND関数:数値を指定した小数点以下の桁数に四捨五入します。
例:=ROUND(123.456, 2)
→ 123.46と表示されます。
2. 論理系の関数
論理条件を使って、TRUE(真)かFALSE(偽)を返す関数です。
- IF関数:条件に基づいて異なる値を返します。
例:=IF(A1>10, "大きい", "小さい")
→ A1の値が10より大きければ「大きい」、そうでなければ「小さい」と表示されます。 - AND関数:すべての条件がTRUEの場合にTRUEを返します。
例:=AND(A1>5, B1<10)
→ A1が5より大きく、B1が10未満であればTRUEを返します。 - OR関数:いずれかの条件がTRUEであればTRUEを返します。
例:=OR(A1>5, B1<10)
→ A1が5より大きいか、B1が10未満であればTRUEを返します。
3. テキスト操作系の関数
文字列の操作や処理に役立つ関数です。
- CONCATENATE(またはCONCAT関数):複数の文字列を連結します。
例:=CONCAT("Hello", " ", "World!")
→ “Hello World!”と表示されます。 - LEFT関数:文字列の左端から指定した文字数を抽出します。
例:=LEFT("Apple", 3)
→ “App”と表示されます。 - LEN関数:文字列の長さ(文字数)を返します。
例:=LEN("Hello")
→ 5と表示されます。
4. 日付・時間系の関数
日付や時間の操作に使用する関数です。
- TODAY関数:今日の日付を返します。
例:=TODAY()
→ 今日の日付が表示されます。 - DATE関数:指定した年、月、日を使って日付を作成します。
例:=DATE(2024, 9, 1)
→ “2024/09/01″と表示されます。 - DATEDIF関数:2つの日付の間の日数、月数、または年数を計算します。
例:=DATEDIF(A1, A2, "Y")
→ A1とA2の日付の間の年数を返します。
5. 検索・参照系の関数
データを検索するための関数です。
- VLOOKUP関数:指定された範囲内で特定の値を検索し、その値に対応する別の列の値を返します。
例:=VLOOKUP(1001, A1:B10, 2, FALSE)
→ A1:B10の範囲で1001を検索し、2列目の値を返します。 - HLOOKUP関数:横方向に値を検索します(VLOOKUPの水平版)。
例:=HLOOKUP(1001, A1:J2, 2, FALSE)
→ A1:J2の範囲で1001を検索し、2行目の値を返します。 - INDEX関数とMATCH関数:複雑な検索や参照に利用します。
例:=INDEX(A1:B5, MATCH("りんご", A1:A5, 0), 2)
→ A1:A5で「りんご」を検索し、対応するB列の値を返します。
6. 統計系の関数
データの統計情報を計算するための関数です。
- COUNT関数:数値のセルの数をカウントします。
例:=COUNT(A1:A10)
→ A1からA10の範囲内の数値をカウントします。 - COUNTA関数:空白でないセルの数をカウントします。
例:=COUNTA(A1:A10)
→ A1からA10の範囲内の非空セルをカウントします。 - MAX関数:指定範囲内の最大値を返します。
例:=MAX(A1:A10)
→ A1からA10の最大値を返します。 - MIN関数:指定範囲内の最小値を返します。
例:=MIN(A1:A10)
→ A1からA10の最小値を返します。
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