エクセル:Excelデータのエラーチェックに便利「情報」関数

エクセル

エクセルには「情報」関数という、データの種類や状態を確認するための関数があります。これらの関数を使うと、データのエラーチェックや種類の確認が簡単にでき、データ処理の信頼性が向上します。今回は、「情報」関数を、実例を交えながら初心者でも分かりやすく紹介していきます。


1. CELL関数(セルに関する情報を取得する)

  • 使い方: 指定したセルの情報を返します。取得できる情報には「アドレス」「内容の型」「書式」などがあります。
  • 書式: =CELL(情報の種類, [参照セル])
  • 実例:
    A1セルのフォーマット(書式)を取得したい場合。

=CELL(“format”, A1)

解説: A1セルが「通貨形式」なら「C0」、小数点ありの「数値形式」なら「F0」と表示されます。複数の情報を一度に確認できて便利です。


2. ERROR.TYPE関数(エラーの種類を判定する)

  • 使い方: エラーが発生した場合、そのエラーが何であるかを数値で返します。
  • 書式: =ERROR.TYPE(エラー値)
  • 実例:
    #VALUE! というエラーが発生しているセルがある場合、そのエラーの種類を判定したい場合。

=ERROR.TYPE(A1)

解説: #VALUE! エラーは「3」と表示されます。エラーの種類に応じて数値が異なるので、エラー処理に役立ちます。


3. INFO関数(現在の環境に関する情報を取得する)

  • 使い方: コンピュータのメモリやシステムに関する情報を取得します。
  • 書式: =INFO(情報の種類)
  • 実例:
    現在の使用中のディレクトリ(フォルダ)を取得したい場合。

=INFO(“directory”)

解説: 使用中のディレクトリパスが表示されます。通常のエクセル作業ではあまり使わないかもしれませんが、ファイル管理に便利です。


4. ISBLANK関数(セルが空白かどうか判定する)

  • 使い方: 指定したセルが空白かどうかを判定し、空白なら「TRUE」、そうでない場合は「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISBLANK(セル)
  • 実例:
    A1セルが空白かどうかを確認したい場合。

=ISBLANK(A1)

解説: A1セルが空白なら「TRUE」、何か入力されていれば「FALSE」と表示されます。セルの状態確認に便利です。


5. ISERR関数(エラーかどうかを判定する)

  • 使い方: エラー値が #N/A 以外のエラーかどうかを判定し、エラーであれば「TRUE」、エラーでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISERR(値)
  • 実例:
    A1セルでエラーが発生しているかどうかを確認したい場合。

ISERR(A1)

解説: A1セルに #DIV/0! などのエラーがある場合、「TRUE」と表示されます。エラー処理に役立ちます。


6. ISERROR関数(エラーかどうかを判定する)

  • 使い方: エラーであるかどうかを判定し、エラーなら「TRUE」、エラーでなければ「FALSE」を返します。すべてのエラーが対象です。
  • 書式: =ISERROR(値)
  • 実例:
    A1セルで #N/A を含むエラーが発生しているかを確認したい場合。

=ISERROR(A1)

解説: A1セルにどんなエラーでも発生していれば「TRUE」と表示されます。ISERR 関数との違いは #N/A も対象となることです。


7. ISFORMULA関数(セルに数式が含まれているかどうかを判定する)

  • 使い方: 指定したセルに数式が含まれているかどうかを判定し、数式なら「TRUE」、そうでない場合は「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISFORMULA(セル)
  • 実例:
    A1セルに数式が入っているかどうかを確認したい場合。

=ISFORMULA(A1)

解説: A1セルに数式が含まれていれば「TRUE」、そうでなければ「FALSE」と表示されます。数式の確認に便利です。


8. ISLOGICAL関数(論理値かどうかを判定する)

  • 使い方: 指定した値が「TRUE」または「FALSE」であるかを判定し、論理値なら「TRUE」、そうでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISLOGICAL(値)
  • 実例:
    A1セルの値が論理値かどうかを確認したい場合。

=ISLOGICAL(A1)

解説: A1セルの値が「TRUE」または「FALSE」であれば「TRUE」、それ以外の値なら「FALSE」と表示されます。


9. ISNA関数(#N/A エラーかどうかを判定する)

  • 使い方: 指定したセルが #N/A エラーかどうかを判定し、 #N/A なら「TRUE」、そうでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISNA(値)
  • 実例:
    A1セルに #N/A エラーが発生しているかどうかを確認したい場合。

=ISNA(A1)

解説: A1セルに #N/A エラーがあれば「TRUE」、それ以外は「FALSE」と表示されます。


10. ISNONTEXT関数(テキスト以外の値かどうかを判定する)

  • 使い方: 指定したセルの値がテキスト以外であれば「TRUE」、テキストなら「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISNONTEXT(セル)
  • 実例:
    A1セルの値がテキストかどうかを確認したい場合。

=ISNONTEXT(A1)

解説: A1セルの値が数字やエラーなら「TRUE」、テキストなら「FALSE」と表示されます。


11. ISNUMBER関数(数値かどうかを判定する)

  • 使い方: 指定したセルの値が数値かどうかを判定し、数値であれば「TRUE」、そうでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISNUMBER(セル)
  • 実例:
    A1セルの値が数値かどうかを確認したい場合。

=ISNUMBER(A1)

解説: A1セルに数値があれば「TRUE」、テキストやエラーであれば「FALSE」と表示されます。


12. ISREF関数(セル参照かどうかを判定する)

  • 使い方: 指定した値がセル参照であれば「TRUE」、そうでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISREF(値)
  • 実例:
    A1セルにセル参照が入っているか確認したい場合。

=ISREF(A1)

解説: A1セルがセル参照(例えば B1 や範囲 A1:B2)なら「TRUE」、それ以外の値なら「FALSE」と表示されます。


13. ISTEXT関数(テキストかどうかを判定する)

  • 使い方: 指定したセルの値がテキストかどうかを判定し、テキストなら「TRUE」、そうでなければ「FALSE」を返します。
  • 書式: =ISTEXT(セル)
  • 実例:
    A1セルにテキストが含まれているかどうかを確認したい場合。

=ISTEXT(A1)

解説: A1セルにテキストが含まれていれば「TRUE」、そうでなければ「FALSE」と表示されます。


まとめ

「情報」関数は、データの状態や種類を確認し、エラー処理やデータ分析に大変役立つ機能です。これらの関数を使うことで、エクセルの作業をより効率的に進めることができます。ぜひこの記事を参考に、日々のエクセル作業に取り入れてみてください!


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