Excelには、データの分析や統計処理を行うための「統計」関数が豊富に用意されています。これらの関数を活用すれば、大量のデータから平均、分散、標準偏差などを簡単に計算でき、ビジネスの意思決定や研究に役立ちます。今回は、Excelに分類される「統計」関数を実例を交えて分かり易く解説します。
1. AVERAGE関数:平均を計算する
概要
AVERAGE関数は、指定した範囲の平均値を計算します。これは、最も基本的な統計関数の一つで、テストの平均点や売上の平均などを簡単に算出できます。
構文
=AVERAGE(範囲)
使い方の例
セルA1からA5にテストの点数が入力されているとします。この点数の平均を求めるには、次のように入力します。
=AVERAGE(A1:A5)
これで、セルA1からA5の平均値が表示されます。例えば、点数が80, 90, 85, 95, 100であれば、結果は「90」となります。
2. MEDIAN関数:中央値を求める
概要
MEDIAN関数は、指定した範囲内のデータの「中央値」を返します。中央値とは、データを小さい順に並べたときに真ん中に位置する値です。
構文
=MEDIAN(範囲)
使い方の例
例えば、セルA1からA5に「80, 90, 85, 95, 100」というデータが入っている場合、中央値を求めるには次のように入力します。
=MEDIAN(A1:A5)
この場合、結果は「90」(真ん中の値)が表示されます。
3. MODE.SNGL関数:最頻値を求める
概要
MODE.SNGL関数は、指定した範囲のデータの中で最も頻繁に出現する値、つまり最頻値を求める関数です。データセットの中でよく現れる値を知りたい場合に使います。
構文
=MODE.SNGL(範囲)
使い方の例
例えば、セルA1からA6に「1, 2, 2, 3, 4, 5」というデータがある場合、最頻値を求めるには次のように入力します。
=MODE.SNGL(A1:A6)
結果は「2」と表示されます。これは、データの中で「2」が最も頻繁に出現しているためです。
4. MAX関数:最大値を求める
概要
MAX関数は、指定した範囲内で最も大きい値、つまり「最大値」を返す関数です。データの中で最大の値を知りたいときに使います。
構文
=MAX(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」と入っているとします。最大値を求めるには次のように入力します。
=MAX(A1:A5)
結果は「50」と表示されます。
5. MIN関数:最小値を求める
概要
MIN関数は、指定した範囲の中で最も小さい値、つまり「最小値」を返す関数です。データの中で最小の値を知りたいときに使います。
構文
=MIN(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」と入っているとします。最小値を求めるには次のように入力します。
=MIN(A1:A5)
結果は「10」と表示されます。
6. COUNT関数:数値が入力されているセルの個数をカウントする
概要
COUNT関数は、指定した範囲の中で数値が入力されているセルの個数を数える関数です。データセットの中で数値のデータがいくつあるかを知りたいときに便利です。
構文
=COUNT(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, , 30, 40」というデータがある場合、数値が入力されているセルの個数を数えるには次のように入力します。
=COUNT(A1:A5)
結果は「4」と表示されます。空のセルはカウントされません。
7. COUNTA関数:空白以外のセルの個数をカウントする
概要
COUNTA関数は、指定した範囲の中で空白ではないセルの個数を数える関数です。数値だけでなく、文字列やその他のデータも含めてカウントできます。
構文
=COUNTA(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, , 文字列, 40」というデータがある場合、空白以外のセルの個数を数えるには次のように入力します。
=COUNTA(A1:A5)
結果は「4」と表示されます。
8. VAR.S関数:標本分散を求める
概要
VAR.S関数は、標本(データの一部)に基づいて分散を計算する関数です。分散は、データのばらつきを示す指標で、データがどの程度広がっているかを理解するのに役立ちます。
構文
=VAR.S(範囲)
使い方の例
例えば、セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがある場合、分散を計算するには次のように入力します。
=VAR.S(A1:A5)
結果として、データの分散が表示されます。例えば、この場合の分散は「250」となります。
9. VAR.P関数:母集団分散を求める
概要
VAR.P関数は、母集団全体の分散を求める関数です。標本ではなく、データ全体(母集団)を対象とする分散計算を行う際に使います。
構文
=VAR.P(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがある場合、母集団の分散を計算するには次のように入力します。
=VAR.P(A1:A5)
この場合、結果は「200」となります。
10. STDEV.S関数:標本の標準偏差を求める
概要
STDEV.S関数は、標本(データの一部)に基づいて標準偏差を計算する関数です。標準偏差は、データが平均からどれだけばらついているかを表す指標で、分散の平方根を取ったものです。
構文
=STDEV.S(範囲)
使い方の例
例えば、セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがある場合、標準偏差を計算するには次のように入力します。
=STDEV.S(A1:A5)
結果として、標準偏差が表示されます。例えば、この場合の標準偏差は「15.81」となります。
11. STDEV.P関数:母集団の標準偏差を求める
概
要
STDEV.P関数は、母集団全体の標準偏差を求める関数です。データ全体(母集団)に基づいて標準偏差を計算したいときに使います。
構文
=STDEV.P(範囲)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがある場合、母集団の標準偏差を計算するには次のように入力します。
=STDEV.P(A1:A5)
この場合、結果は「14.14」となります。
12. LARGE関数:データセットの中でn番目に大きい値を返す
概要
LARGE関数は、データセットの中でn番目に大きい値を返す関数です。順位付けしたデータの中から、特定の順位にある値を取り出すときに便利です。
構文
=LARGE(範囲, n)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがあるとします。2番目に大きい値を求めるには、次のように入力します。
=LARGE(A1:A5, 2)
結果は「40」となります。
13. SMALL関数:データセットの中でn番目に小さい値を返す
概要
SMALL関数は、データセットの中でn番目に小さい値を返す関数です。特定の順位にある小さい値を取り出したい場合に使います。
構文
=SMALL(範囲, n)
使い方の例
例えば、セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがあるとします。2番目に小さい値を求めるには次のように入力します。
=SMALL(A1:A5, 2)
結果は「20」となります。
14. PERCENTILE.EXC関数:指定した百分位数を求める
概要
PERCENTILE.EXC関数は、データセットの中で指定した百分位数に対応する値を返します。例えば、上位10%に相当する値を求めるといった場面で使います。
構文
=PERCENTILE.EXC(範囲, k)
- k: 百分位数(0〜1の間で指定)
使い方の例
セルA1からA5に「10, 20, 30, 40, 50」というデータがあるとします。90%点に相当する値を求めるには次のように入力します。
=PERCENTILE.EXC(A1:A5, 0.9)
結果は「46」と表示されます。
まとめ
Excelの「統計」関数は、データの要約や分析に非常に便利なツールです。今回紹介した関数を使いこなせば、さまざまな統計的な計算を簡単に行うことができ、ビジネスや研究に役立てることができます。初心者でも簡単に使えるので、ぜひ試してみてください!
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