Excelは、数式や関数を使ってさまざまな計算やデータ管理ができる便利なツールですが、その中でも「財務」関数は、ローン計算や投資分析など、金融に関する計算を行うのに役立つ機能です。
今回は、Excelの財務関数を初心者にも分かりやすく紹介しながら、具体的な使い方も実例を交えて解説します。これを読めば、財務に関するExcelの関数がバッチリ理解できるはずです!
1. PMT関数:ローンの毎月の支払額を計算する
概要
PMT関数は、ローンの毎月の支払額を計算するための関数です。住宅ローンや自動車ローンなど、分割で支払う際にどれくらいの額を毎月支払えばよいかを簡単に求めることができます。
構文
=PMT(利率, 期間, 現在価値, [将来価値], [タイプ])
- 利率: 1回あたりの金利(例:年利5%の場合は、5% ÷ 12 = 0.004167)
- 期間: 返済期間(例:30年ローンの場合は、30 × 12 = 360回)
- 現在価値: ローンの元本(借入金額)
- 将来価値: 返済終了時の残高(通常は0)
- タイプ: 支払いタイミング(0=期末、1=期首)
使い方の例
例として、年利5%、30年の住宅ローンで3000万円を借りる場合、毎月の支払額を計算してみましょう。
=PMT(5%/12, 30*12, 30000000)
結果として、毎月約 ¥161,050 の支払いが必要であることがわかります。
2. PV関数:現在価値を計算する
概要
PV関数は、将来の一連のキャッシュフロー(支払いや受取額)が現在の価値に換算した場合、いくらになるかを計算する関数です。ローンの借入額や、将来受け取るお金の価値を知りたい時に役立ちます。
構文
=PV(利率, 期間, 支払額, [将来価値], [タイプ])
- 利率: 1回あたりの金利
- 期間: 支払い回数
- 支払額: 各期間の支払額
- 将来価値: 返済終了時の残高(通常は0)
使い方の例
例えば、毎月¥50,000ずつ30年間貯金するとして、年利2%で計算した場合の現在価値を求めてみます。
=PV(2%/12, 30*12, -50000)
この場合、¥13,890,021 が現在価値として算出されます。
3. FV関数:将来価値を計算する
概要
FV関数は、現在の投資や貯蓄が将来どれくらいの価値になるかを計算する関数です。貯金や投資を続けた結果、将来どれくらいの金額になるのかを見積もる際に便利です。
構文
=FV(利率, 期間, 支払額, [現在価値], [タイプ])
- 利率: 1回あたりの金利
- 期間: 支払い回数
- 支払額: 各期間の支払額
- 現在価値: 現在の投資額や貯金額
使い方の例
毎月¥30,000を20年間積み立て、年利3%で運用した場合の将来価値を計算してみましょう。
=FV(3%/12, 20*12, -30000)
この場合、最終的に ¥8,268,594 が貯まることがわかります。
4. RATE関数:金利を計算する
概要
RATE関数は、特定のローンや投資で必要な金利を計算するための関数です。たとえば、借りたお金に対して支払う金利がどのくらいかを知りたいときに使います。
構文
=RATE(期間, 支払額, 現在価値, [将来価値], [タイプ], [推測値])
- 期間: 支払い回数
- 支払額: 各期間の支払額
- 現在価値: ローンの元本
- 将来価値: 返済終了時の残高
使い方の例
例えば、5年間で¥1,000,000を借り、毎月¥20,000を返済する場合の金利を求めます。
=RATE(5*12, -20000, 1000000)
この場合、約 2.63% の金利が必要であることが分かります。
5. NPV関数:正味現在価値を計算する
概要
NPV関数は、投資やプロジェクトの将来キャッシュフローから、その現在価値を計算する関数です。投資案件の評価や、プロジェクトの採算性を判断する際に使用されます。
構文
=NPV(利率, 値1, [値2], …)
- 利率: 割引率(投資の期待収益率など)
- 値1, 値2: 各期のキャッシュフロー
使い方の例
例えば、初期投資が¥500,000で、毎年¥100,000のキャッシュフローを5年間得られるとします。期待収益率が5%のときのNPVを計算します。
=NPV(5%, 100000, 100000, 100000, 100000, 100000) - 500000
結果として ¥79,853 が算出され、この投資案件はプラスの価値があることが分かります。
6. IRR関数:内部収益率を計算する
概要
IRR関数は、投資やプロジェクトの内部収益率(IRR)を計算する関数です。これは、NPVがゼロになる割引率を表し、投資の収益性を評価するために使用されます。
構文
=IRR(値1, [推測値])
- 値1: 投資額とキャッシュフロー
- 推測値: 初期推測値(省略可)
使い方の例
例えば、最初に¥500,000を投資し、その後5年間で毎年¥100,000のキャッシュフローを得る場合のIRRを計算します。
=IRR(-500000, 100000, 100000, 100000, 100000, 100000)
結果として 約12.8% の内部収益率が得られます。
7. CUMIPMT関数:ローンの総利息を計算する
概要
CUMIPMT関数は、ローンの総利息額を特定の期間内で計算するための関数です。ローンを返済している際、何年間でどれくらいの利息を支払うことになるかを知りたい場合に使用します。
構文
=CUMIPMT(利率, 期間, 現在価値, 期の開始, 期の終了, タイプ)
- 利率: 1回あたりの金利
- 期間: 返済期間
- 現在価値: ローンの元本
- 期の開始: 計算を開始する期間
- 期の終了: 計算を終了する期間
- タイプ: 支払いタイミング
使い方の例
例えば、年利5%、30年ローンで3000万円を借り、最初の10年間で支払う利息総額を計算します。
=CUMIPMT(5%/12, 30*12, 30000000, 1, 120, 0)
この場合、最初の10年間で 約¥14,842,865 の利息を支払うことがわかります。
まとめ
今回は、Excelの財務に関連する関数をいくつか紹介しました。ローンや投資、貯蓄計画など、日常生活やビジネスで活用できる場面が多い関数です。これらの関数を上手に使えば、複雑な計算を簡単に行うことができ、賢い財務管理に役立ちます。最初は慣れないかもしれませんが、実際に手を動かして使ってみることで、徐々に理解が深まります。
ぜひ、これを機にExcelの財務関数を活用してみてください!
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